階段地獄の先に見えるもの 北アルプスの展望台~蝶ヶ岳と蝶槍~

プラン全体

北アルプス蝶ヶ岳と蝶槍、蝶ヶ岳ヒュッテ(小屋泊)の紹介です。

日時2023年7月28日(金)6:30~29日(土)11:30
プラン総時間約29時間
天候晴れ
エリア長野県安曇野市
アクセス
ジャンル登山(山小屋泊)
山域北アルプス
山岳蝶ヶ岳(ちょうがたけ)2,677m
蝶槍(ちょうやり)2,655m
コース蝶ヶ岳 三股ルート(ピストン)
三股第一駐車場~蝶ヶ岳~蝶槍
 総距離:約14キロ
 総時間:約10時間
 標高差:約1,600m
 体力度:★★★★
 危険度:★★
プラン詳細【前泊/車中泊】
 三股第一駐車場(7/27/22:30着)

■1日目
1.三股第一駐車場(7/28/6:30発)
  ↓
2.三股登山口(6:50着)
  ↓
3.ゴジラみたいな木
  ↓
4.まめうち平(9:00着)
  ↓
5.蝶ヶ岳・大滝山分岐
  ↓
6.蝶ヶ岳ヒュッテ(11:45着)宿泊
  ※蝶ヶ岳山頂まで約5分

■2日目
1.蝶ヶ岳ヒュッテ(7/29/6:50発)
  ↓
2.蝶槍(7:30着)
  ↓
3.蝶ヶ岳ヒュッテ(8:10着)
  ↓
4. 蝶ヶ岳・大滝山分岐
  ↓
5.まめうち平
  ↓
6.ゴジラみたいな木
  ↓
7.三股登山口
  ↓
8.三股第一駐車場(8/29/11:30着)

【下山後】
 ほりでーゆ(日帰り温泉)
トイレ・売店三股駐車場(トイレ)
三股登山口(トイレ)
蝶ヶ岳ヒュッテ(トイレ、売店)
参考URL三股駐車場
蝶ヶ岳ヒュッテ
ほりでーゆ(日帰り温泉)

プラン詳細

三股登山口 第一駐車場 ⇒ 三股登山口

平日金曜6:00時点で、第一駐車場は、路肩に若干のスペースは
ありましたが、ほぼ満車状態でした。
この第一駐車場に停められないと、700mくらい下の第二駐車場、
かなり下にある臨時駐車場に停めるしかないので、前日入りを
お勧めします。

平日木曜23:00時点で、第一駐車場は9割くらい埋まってました。
可能な限り、早く到着することをお勧めします。

駐車場の上部ほど、傾斜が緩やかです。
車中泊をする場合は、トイレ付近の上部をお勧めします。

水洗トイレです。
この先の三股登山口のトイレは、お勧めできないので、
混雑していても、ここを最後のトイレにした方が良いです。

駐車場の上部(奥)にゲートがあります。
ここから、三股登山口まで林道を進みます。

約20分ほどで、三股登山口に到着です。

三股登山口 ⇒ ゴジラみたいな木 ⇒ まめうち平

三股登山口には、トイレと補導所があります。

三股登山口のトイレです。
ちょっと入りたくないレベルです。

補導所で登山者カードを提出します。
登山では、何があるか解らないので、必ず提出しましょう。

三股登山口から登山道に変わります。

鉄橋で対岸へ渡ります。

蝶ヶ岳と常念岳の分岐を蝶ヶ岳へ進みます。
ここから沢沿いの緩やかな登山道が続きます。

吊橋で対岸へ渡ります。
結構揺れますし、足元が透けてるので、苦手な人は怖いかもしれません。

水量が豊富で、とても綺麗な沢です。
橋に揺られながら、しばし眺めてました。

最後の水場「力水」に到着です。飲めるみたいですが、
お腹を下したくないので、念のためパスします。
下山時に味わいたいと思います。
湯沸かし用に汲んでおくのは良いかもしれません。

力水を過ぎると傾斜がキツくなり、階段も出てきます。
序盤なので、まだまだ余裕ですね。

名物の「ゴジラみたいな木」に到着です。
三股登山口から案外近くにありました。
ベンチもあるので、少し休憩します。

ゴジラみたいな木から蝶ヶ岳まで、残り5.4キロです。
まだまだ長いですね。

なだらかな登りが続きます。

樹林帯の中で少し展望がありました。

階段が増えてきました。
後半、ボディーブローのように脚に効いてくるんですよね。

まめうち平 ⇒ 蝶ヶ岳・大滝山分岐

まめうち平に到着です。ベンチがあるので、後半シャリバテに
ならないように、しっかりと休憩、エネルギーを補給しましょう。

まめうち平からは、しばらく平坦な道が続きます。
木道も整備され、歩きやすいです。

やっと半分くらいです。
この辺りから、階段が増えていきます。

植生が変わり、シダに覆われた階段上りが続きます。

蝶沢に到着です。
沢なので水の音は聞こえますが、どこを流れているのかは
見えませんでした。展望もありますし、少し休憩します。

樹林帯の中の数少ない眺望です。ガスで何も見えませんが、
おそらく、常念岳が見えるのではないでしょうか。

蝶沢から先は、ウンザリするくらい階段が続きます。
ここからが蝶ヶ岳の登りの本番です。

第二ベンチです。
第一ベンチを見過ごしましたが、何処にあったのでしょうか。

また階段かと言いたいくらい続きます。
とにかくキツイです。少し登って休憩を繰り返します。

最終ベンチです。
そろそろ、脚が上がらなくなってきました。

笑ってしまうくらい、階段が続きます。
容赦ないですね。

蝶ヶ岳・大滝山分岐 ⇒ 蝶ヶ岳ヒュッテ

蝶ヶ岳・大滝山分岐に到着です。
樹林帯と階段地獄が終わり、ここから、視界が開けて景色が変わります。
いずれ、大滝山荘にも行ってみたいのですが、三股ルート経由は勘弁です。

お花畑がありました。
疲れた体に癒しを与えてくれます。

森林限界、ハイマツ帯に変わります。
高山らしい景色に変わりましたが、ガスて何も見えません。

ガスの中、遠くに建物が見えました。
蝶ヶ岳ヒュッテでしょう。山頂まであと少しです。

蝶ヶ岳ヒュッテのテン場に到着です。
平日の11:45時点ですが、だいぶ混雑してました。
しかし、あの階段地獄をテン泊装備で登るんですから、
頭が下がります。

やっと蝶ヶ岳ヒュッテに到着しました。
奥に見えるのが、今回の主役「槍・穂高連峰」です。

蝶ヶ岳ヒュッテ ⇔ 蝶ヶ岳山頂

蝶ヶ岳ヒュッテから、少し登ったところが山頂があります。

蝶ヶ岳の山頂に到着です。
階段地獄を乗り越えた、自分を褒めてあげます。

目の前に見えるのが、槍・穂高連峰です。
この景色を見るために苦労して登ってきました。
これが「北アルプスの展望台」です。

蝶ヶ岳ヒュッテ(昼~夜)

ヒュッテに戻り、宿泊手続きをします。

今回は「こけもも」の2段ベット上部が割り当てられました。

窓際だったので、外が見えます。
天候が確認できるのが良かったです。

カーテンで仕切られるので、プライバシーも確保できます。

ヒュッテ内を探索しました。
薪ストーブがありましたが、煙突が見当たりません。
オブジェ化してるのでしょうか。

広間の他にも、雑談室がありました。

ヒュッテ内は受付や学生達で大混雑だったので、外に出てランチにします。
おススメのカルボナーラは、味が濃厚で美味しかったです。

外でゆっくりと時間を過ごします。
はぁ帰りたくない、、、

夕食の時間です。食堂前に並びます。

本日の夕食は、ハンバーグと鯖でした。
もちろんご飯と味噌汁はおかわり自由です。
食堂は、一度に50名くらい入る感じで、席の間隔は狭く、
ちょっと窮屈でした。

夕食時にお酒は飲めないので、外のベンチでワインを楽しみます。

日が落ち始め、徐々に薄暗くなってきました。

夕日を見に、人が集まってきました。

夕日を肴に、本日2本目のビールです。
この他にサワーも飲んでますが、自分へおご褒美なので良しとします。

夕日と雲のグラデーションは、うっとりするくらい綺麗です。
極上の癒し時間ですね。

奥に見える北アルプスのシンボル「槍ヶ岳」が良い存在感を出してます。

蝶ヶ岳ヒュッテ(朝)

おはようございます。2日目のスタートです。
蝶ヶ岳は快晴です。

少し雲がかかってましたが、なんとか朝日を拝めました。

朝日を見終わって、朝食の時間です。
おかずは、定番の鮭と卵焼きです。
ご飯もおかわり、モリモリ食べました。

蝶ヶ岳ヒュッテ ⇔ 蝶槍

下山前に、蝶ヶ岳ヒュッテと蝶槍を往復します。
蝶槍までは、ゆっくりペースで往復1時間程度です。

槍・穂高連峰を眺めながらの稜線歩き、至福の時間です。

蝶ヶ岳ヒュッテから蝶槍までの道は、多少のアップダウンは
ありますが、負荷は高くありません。

横尾分岐に到着です。
ここから、上高地に下ることができます。

蝶槍への道には、ライチョウが生息しています。
運良く、ヒナ2匹連れの親子に出会えました。可愛いですね。

蝶槍が見えてきました。

蝶槍のピークに到着です。
しばらく、蝶槍からの雄大な眺望を楽しみます。

蝶槍が今回の最終地点です。
ここから蝶ヶ岳ヒュッテに戻り、同じルートで三股登山口に下山します。

これで、今回の山歩きは終了です。
お疲れさまでした。

プランを終えて

蝶ヶ岳(三股ルート)、蝶槍の感想

蝶ヶ岳の三股ルートは、良く整備された安全性の高い、最も一般的な
ルートです。一本道で、迷うことはありませんが、後半になるにつれ、
とにかく階段が続くので、とても脚力を使います。

なお、登山道の約9割は樹林帯ですし、天候が悪く、山頂での眺望が
見込めない場合は残念な山行になります。晴れの日を選んで行くのが
良いと思います。

蝶ヶ岳は、よく初心者の山と紹介されている記事を目にしますが、
あくまでも危険性が低いだけであり、ある程度の体力と経験がないと
登りきれません。
初心者の山ではなく「アルプス初心者の山」なので注意が必要です。

また、蝶ヶ岳ヒュッテから、蝶槍までの道は、槍・穂高連峰を見な
がらの素晴らしい稜線歩きを楽しめるので、時間があれば、是非、
足を延ばしてみてほしいです。ライチョウの親子が出迎えてくれる
かもしれません。

蝶ヶ岳ヒュッテの感想

蝶ヶ岳山頂まで5分程度の位置にあり、素晴らしい眺望が味わえる
人気の山小屋です。お酒も種類があり、安曇野産のお米や味噌を
使ったご飯も美味しく、ヒュッテの室温も適温で快適でした。

ただ1点、北アルプスにしてはトイレはマイナス評価です。
バイオトイレなので、発酵のような独特な臭いはしょうがない
のですが、その日は喚起が悪かったのか、臭いが滞留していました。

とくに、ヒュッテ内の夜間利用ができるバイオトイレは、レバーで
汚物を落とすタイプであることを知らない人もいて、説明書きを
目立たせるなど、工夫をしてもらいたいなと感じました。

プランの感想

とにかく、登山口に一番近い、三股第一駐車場の確保を最優先に考える
のが良いと思います。前日入りは必須で、週末は、前日入りでも停めら
れる保証はありません。

約700m離れた10分程度降りた所に、100台ほど停車できる第二駐車場
(森の広場駐車場)もありますが、トイレがないため、前日入りの車中泊
には使いづらいです。
さらに、約1200m降りた所に、まゆみ池前駐車場もありますが、すこし
遠すぎます。下山後は辛いですよね。

今回のプランは、低山登山からステップアップしたい、北アルプスへ
挑戦してみたい登山者にお勧めです。辛い階段地獄を味わいますが、
北アルプスの展望台は、主峰クラスへいざなう玄関口ともなり、
きっと、思い出に残る山行になるのかな、と思います。

温泉情報

下山後は車で20分の「安曇野蝶ヶ岳温泉 ほりでーゆ 四季の郷」で
疲れをとりましょう。


以上、プランの紹介を終わります。
ご覧いただき、ありがとうございました。



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